水彩画の白色 何を使えばいいのだろう?

水彩画を描かれている方で白色を使われている方、どんな絵具を使っていますか?

水彩画の白色には様々な考え方があって、特に透明水彩を使っている方の中には、そもそも白を使わないという方もいます。紙の地色を白に見立てて描いていくので、白を使わないそうです。でも、絵具に白色は存在していて上手く使うことで絵に表情を与えることができます。では、その白色ですがどんな種類の絵具でどんな名前の白を使えば良いのか比べながら紹介していきたいと思います。

 

今回比較する絵具は

■透明水彩絵具 ホルベインW203(W103)チタニウムホワイト(オペークホワイト)

■不透明水彩絵具 ホルベインG630パーマネントホワイト

■ポスターカラー ターナーNo1ホワイト

■アクリル絵具 ターナーアクリルガッシュNo1ホワイト

この4種類の絵具を比べてみます。

■透明水彩絵具-チタニウムホワイト

透明水彩絵具のチタニウムホワイトです。絵具の種類では透明水彩絵具という種類になっていますが、絵具裏面の表記を見てみると不透明の絵具になります。この透明水彩絵具という絵具ですが、全ての色が透明色であるわけではない事を覚えておくと良いかもしれません。色によっては透明色が作れない物があります。簡単にいうと白を混色して作られている色は不透明色になるのです。例えば、水色やピンクなど。もっと専門的な説明をするなら色の材料(ピグメント)で「pw-6」という色が入っているものは不透明色になります。このpw-6こそがチタン(ルチル二酸化チタン)を原材料とする白の元となる材料なんです。

今回使用しました透明水彩絵具のチタニウムホワイトもピグメント表記はpw-6です。かなりしっかりとした白色の発色で隠蔽力も強めだと思います。

■不透明水彩絵具-パーマネントホワイト

不透明水彩絵具のピグメント表記がpw-6のものを選んでみました。今回使用したホルベインの不透明水彩絵具ではパーマネントホワイトという名前の絵具がそれでした。この絵具は、透明水彩絵具で描かれている方が白色をハイライトとして使いたいときに選んでいる絵具の人気No1なんです。

確かに不透明水彩だけあって白の色は力強く隠蔽力も問題ありません。

■ポスターカラー-ホワイト

次に比べるのはポスターカラーです。ポスターカラーという絵具は学校で使っている人も多いのですが、分類としては不透明水彩絵具になります。ただ通常の不透明水彩絵具よりさらにベタ塗りに特化した、塗りムラのおきにくい描画ができるという特徴があります。

今回比較に使ったターナーのポスターカラーの白は、使われているピグメントはn9.5という表記でした。他の白に使われていたピグメントとは違う種類のもので詳しい材料はわからなかったのですが、こちらの白もしっかりとした白です。他の白と比べると少し優しい感じの白ではないでしょうか。ポスターカラー絵具は他の絵具と比べて一番安価な絵具になります。

■アクリルガッシュ-ホワイト

最後に比べるのはアクリル絵具です。アクリル絵具も水を使って濃さを調整するので、水彩絵具の一種と言えると思います。ただ、このアクリル絵具は注意が必要です。上記3種類の絵具は描画後画面が乾いても、水をつけると絵具が溶け出してきますが、アクリル絵具の場合一度乾いてしまうと水をつけても溶け出してこないので、修正が効かなくなります。

今回使用しましたアクリル絵具はターナーのアクリルガッシュ絵具です。ガッシュとは不透明絵具のことを指します。使用しているピグメントはpw-6でチタンを原材料とした白色になります。他のpw-6ピグメントを材料とした絵具同様に力強い発色で、隠蔽力も強いのが特徴です。ただ、絵具の主成分の違いがあるのか乾いた表面が硬い印象を受けました。

■では どれを使えば良いのでしょう?

今回比べてみて一番驚いたのは、透明水彩絵具の白の発色が思っていたより強かったということです。もうこれは素直に透明水彩絵具のチタニウムホワイトを使うのが良いのではないかと思いますよ。普段使っている絵具と同じ種類の絵具の白であれば混色にも普通に使えますからね。

■白色を選ぶときの注意点

最後に絵具の白色を選ぶときの注意点を上げておきます。絵具の白色は一種類ではありません。今回比べた4種類の中ではポスターカラーだけが白色が1種類でしたが、他の絵具には2〜3種類の白色が存在しているのです。なので白色の特徴を覚えておくとより効果的に絵具を使える様になると思います。

■ホワイト

 不透明で力強い隠蔽力が特徴です。混色にも使える一般的な白色になります。

■チタニウムホワイト

 ピグメントpw-6を使用している白になります。不透明で力強い隠蔽力が特徴です。

■パーマネントホワイト

 こちらもチタニウムホワイトと同様のpw-6ピグメントを使った白色です。不透明色で力強い隠蔽力が特徴です。

■ジンクホワイト

 こちらの白が一番注意が必要です。pw-4というピグメントで酸化亜鉛が主成分になります。特徴は半透明の白色です。白の色味は弱く、隠蔽力も弱いです。

■チャイニーズホワイト

 こちらの白色もピグメントはpw-4という酸化亜鉛が主成分になります。優しい白色が特徴で、隠蔽力は弱いです。